ブラック企業の、本当の意味を考えよう 「ユニクロ」や「ワタミ」はブラックか?

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最近、何かと話題の「ブラック企業」。もともとは反社会的組織が運営するフロント企業を称しているはずだったが、最近の状況はどうも違うようだ。中には上場され、かつしっかり成長している企業までもが、ブラック企業と言われているケースもある。はたして、ブラック企業の本当の意味とは?

ブラック企業の「ウラ」にあるもの

藤野 1年くらい前かな~。高速バスの事故があったとき、それに関する私の考察をネットメディアに書いたんですよ。そのときの論点は、ちょっと刺激的だったと思うんだけど、「ブラック企業を生み出したのはブラック消費者だ」というもの。

とにかく安ければいいというだけのグリーディな消費者がいる。企業は少しでも安く製品・サービスを提供しようとする。最後のしわ寄せは従業員に来ちゃうんですよね。低賃金で、無理なスケジュールの運行を行う。結果、あの事故。問題の所在は企業側だけにあるのか。消費者はまったく関係ないと言い切れるのかどうか。

中野 モンスター消費者というか、ブラック消費者というか、そういう人はどこにでも一定数はいますね。

藤野 うん。ちょっとイジメの連鎖のようなものを感じてしまう。
中野 会社に行くと、上司から「今日のノルマは達成できるのか」「書類はできているのか」というように、毎日厳しく成果を追求される。ストレスがたまる。だからつい、自分がお客様の側に立つと、サービスをする人たちに対して厳しくあたるってやつですか。

藤野 たとえばタクシーで降りるときに、運転手に「ありがとう」って言うお客さんがどのくらいいるのか。10人中2人もいないって、この間、運転手の人が言っていました。おカネを払う側が偉いんだ、みたいな考え方をする人って、結構いると思うんですが、それっておかしいと思いません?

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