
ブラック企業の「ウラ」にあるもの
藤野 1年くらい前かな~。高速バスの事故があったとき、それに関する私の考察をネットメディアに書いたんですよ。そのときの論点は、ちょっと刺激的だったと思うんだけど、「ブラック企業を生み出したのはブラック消費者だ」というもの。
とにかく安ければいいというだけのグリーディな消費者がいる。企業は少しでも安く製品・サービスを提供しようとする。最後のしわ寄せは従業員に来ちゃうんですよね。低賃金で、無理なスケジュールの運行を行う。結果、あの事故。問題の所在は企業側だけにあるのか。消費者はまったく関係ないと言い切れるのかどうか。
中野 モンスター消費者というか、ブラック消費者というか、そういう人はどこにでも一定数はいますね。
藤野 うん。ちょっとイジメの連鎖のようなものを感じてしまう。
中野 会社に行くと、上司から「今日のノルマは達成できるのか」「書類はできているのか」というように、毎日厳しく成果を追求される。ストレスがたまる。だからつい、自分がお客様の側に立つと、サービスをする人たちに対して厳しくあたるってやつですか。
藤野 たとえばタクシーで降りるときに、運転手に「ありがとう」って言うお客さんがどのくらいいるのか。10人中2人もいないって、この間、運転手の人が言っていました。おカネを払う側が偉いんだ、みたいな考え方をする人って、結構いると思うんですが、それっておかしいと思いません?


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