会って、その人がどんな就活、企業選びや仕事選びをしたか、さらに入社後にどのような仕事をしているかをはじめ、今後の仕事の目標、アドバイスを聞くといいだろう。
ではなぜ、早期から企業に出会うとうまくいくのか。いくつかの理由が考えられる。
まず、早くから動いて企業に接触する学生は、そもそも就職への意識が高い。一般的に偏差値上位とされる大学の学生は周りが早く動くので、それにつられて動くことも多い。早くから動くと、そうした他大学の意識の高い学生と接触する機会も増え、触発されることが多いし、企業の採用情報も早くから入ってくる。学校を超えた仲間意識を持てるとなおいい。
早く動けば軌道修正もできる
また、早くから活動すると、就活そのものに慣れ、客観的に自分を見る余裕が生まれ、軌道修正できるようになる。たとえば、早期から選考を開始する企業を受けると、面接を体験し、見直し、自分なりの面接の受け方を考えることができる。面接の際、客観的に自分を見ることができれば、面接はうまくいくようになる。
さらに、早期から企業の社員に接すると、「こんな先輩社員と働きたい」といった具体的な志望理由が見いだしやすい。これが、採用ホームページなどを閲覧して表面的な知識で作った志望理由とは、大きな差が出てくる。
ただし、早期から就活をするというと、誤解をする人がいるので、いくつか注意したい。ひとつは、自己分析を就職活動の第一段階と考え、そればかりに没頭して、企業との接触が後回しになる学生だ。こうした人は、企業の人と”素の状態”で接触することが怖くて、自己分析をしないと会えないと思いこんでいることが多い。しかし、そんなことはまったくない。自己分析の問題点については、9月23日配信の「過度な『自己分析』は就活の妨げでしかない」を読んでほしい。
もうひとつの注意点は、生活を就活一色にしないこと。不安に駆られて、スケジュールを就活でできるだけ埋めようとする人が少なからずいる。が、多忙な毎日を送っていると、肝心の選考のピーク期に息切れしてしまい、疲れ切ってしまう。中にはその肝心な時期に就活を中断してしまう人もいる。選考のピーク期で選考を終えてしまう企業が多いため、その時期に活動できないと後から取り返せなくなる。
就活を早く始めるということは、生活を就活で一色にすることではない。普段の学生生活を維持しながら、適度に企業との接触機会を作っていくことだと認識してほしい。
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