「本当のグローバルエリート」の生き様とは?

グローバルエリートの「友達の輪」(上)

廃棄されるコーヒー豆でマッシュルームを栽培 

【Vol.1: フィリップ・リューチン(オーストリア)】

コーヒー豆の9割以上が絞り粕として無駄に廃棄されていることに怒りを覚えるあなたは、フィリップ・リューチンに相談するのがいいだろう。

2メートルに近い長身の伊達男、フィリップ・リューチン。コーヒー廃棄物でキノコを栽培するベンチャーを経営する

彼は身長が2メートル近い長身で、父親譲りの緑色のジャケットと“本人は象牙と言い張るがどうもプラスチックに見えるボタンのジャケット”を羽織りながら、情熱的にコーヒー豆の廃棄物でマッシュルームを栽培するベンチャーを経営している。

彼はすでに20トンのコーヒー廃棄物をコーヒーチェーンから集め、それを基にキノコを栽培している。マッシュルームの栽培はオークの木を切らなければならないので森林破壊につながるが、廃棄されるコーヒー(ちなみにそのまま廃棄されると深刻な毒素を出す)にマッシュルームを繁殖させることで、間接的に森林破壊を防ぎ、廃棄されるコーヒー豆の毒素を取り除き、おまけにおいしいマッシュルームまでできる、とフィリップの鼻息は荒い。

グローバルな視点で地球環境の維持可能性をビジネスにつなげることに情熱を注ぐフィリップは、オーストリアの外交官の子供として幼少時代をインドやパキスタンで過ごした。なお大学は英国の名門、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)を卒業している。ぶっきらぼうでストレートに話すので一見冷たく思われがちなフィリップだが、その実、スノーボードとハウスミュージック、そしてアジアをこよなく愛す普通の若者と同じ一面も併せ持つ。そして彼が振る舞ってくれる、卵にチーズと胡椒をたっぷりかけた郷土料理はこれまた絶品である。

時に余計なお世話な一面があり、いつも私に「ムーギー、本当に人生でやりたいことは何なんだ? ムーギーはいいアイデアをいっぱい持っているが、フォーカスがないのが心配だ」と忠告をくれる彼は、一緒に彼のマッシュルームコーヒービジネスのアジア市場開拓を私に手伝わせようとしている。

スターバックスなり、コメダコーヒーなり、ドトールなり、コーヒー豆の廃棄物を活かしてマッシュルームを創るエコ・フード・ビジネスに関心のある企業の方および、オーストリアの卵チーズを味見してみたい方は、ぜひご相談いただきたい。

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