ツイッター創業者、新ビジネスと起業を語る 新世代リーダー ジャック・ドーシー
スターバックスが採用
――スクエア創業の経緯を教えてください。
共同創業者のジム・マッケルビーは僕が13歳の頃からの知人で、ガラス職人をやっている。あるとき、ジムが自分の作品を売ろうとしたところ、クレジットカードを使えないという理由で販売機会を逃してしまった。その話をアイフォーンでしていて、ひょっとしたらこれで何かできるのでは、という話になった。その後、ジムが1カ月ほどかけてスマホのイヤホンジャックに挿入してカードをスワイプできるハードウエアを開発し、ぼくはそれと連動するソフトを作った。いろいろな人たちに見せて回ったところ、反応もものすごくよかった。
――ビジネスチャンスはどれくらいあるのでしょうか。
米国では人々がキャッシュを使う機会は減って、どんどんクレジットやデビットカードを使うようになっており、これらをあらゆる場所で使いたいと考えている。しかし、店舗側はレジなどの導入費用が高いこともあって躊躇していた。そこで、スクエアでは無料でカードリーダーを配布し、それと連動する無料アプリも開発することでカード決済を誰でも簡単にできるようにし、料金も翌日には銀行口座に振り込まれるような仕組みを作った。
現在、カードを取り扱っているビジネスは全米で800万あるが、2600万ある中小企業や店舗はカード決済を受け付けていない。また、パーソナルトレーナーやゴルフのインストラクターといった個人事業主がいることも考えると、市場規模は巨大だ。
当初は中小店舗や個人事業主をターゲットとしてきたが、ここへきて大手小売りなどブリック・アンド・モルタル系の企業でも使われるようになってきた。スクエアはまた、「スクエアレジスター」というカードだけではなく、キャッシュや小切手もなども使えるレジのようなアプリを開発し、無料で配布している。これも中小店舗向けに作ったものだが、スターバックスに採用されたことで、今後は大手小売りで利用が広がるのではないか。
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