東洋経済オンラインに集いし労働者・学生・市民諸君!「若き老害」こと常見陽平である!
皆さんは「万引き」と聞いて、どんな年齢層がする行為だと想像するだろうか?「未成年に多い」というイメージがあるだろう。確かにそうだが、実は万引きをする老人が増えているというのだ。いったい、何が起きているのか。『万引き老人』(双葉社)の著者であり、現役万引きGメンの伊東ゆう氏に話を伺った。
万引きは若者から老人のものへ?
常見 陽平(以下、常見):去年の「ユーキャン新語・流行語大賞」に『下流老人』(著者は藤田孝典氏 朝日新書)がノミネートされるなど、老人の貧困が問題になっています。万引きGメンである伊東さんの『万引き老人』は、老人の貧困と孤独の一側面を切り取った本だと思います。万引きは「不良少年の犯行」というイメージだったので非常に驚きました。
伊東 ゆう(以下、伊東):ありがとうございます。アベノミクスで確かに景気が良くなったのかもしれませんが、一方でそこからこぼれ落ち、万引きをしている老人がたくさんいます。事実を知ってもらいたいと、この本を書きました。
僕が万引きGメンを始めた頃、万引きの主流は未成年でした。しかし、現在は高齢者の万引きが増えている状態です。検挙人数は5倍近くに増えています。知らない方からすると、「え? 老人が万引きするの?」と非常に驚かれます。
編集部註:一般刑法犯の検挙人員数を年齢別に見ると65歳以上は約4.7万人に上り、14~19歳に次ぐ水準。全体の数は約25万人と10年前から3割強も減少しているにもかかわらず、高齢者の数は約3割増加している。高齢者犯罪で最も多いのは窃盗で約3.5万人と断トツ
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