患者は女性医師を求めている
残念ながら、女性医師についてはそうした理由で、男性と同レベルの勤務をする方というのが少数派になっています。しかしながら医療の現場に目を移すと、患者は女性医師を求める傾向が強くなってきているのです。
かつては、女性医師は“頼りない”という偏見もあったかもしれませんが、これだけ女性医師が活躍するようになると、患者側も女性医師を希望するケースが増えているのです。診療科でいうと、特に婦人科、健診、小児科、内科、皮膚科などによく見られます。
患者さんが女性の場合、同じ女性だから話しやすいといったことがあるようです。特に女性特有の病気を抱えている患者などは、同性の医師を強く望まれるケースも多く、いくつかの診療科においては、「患者さんの要望もあり、女性医師が希望です」という求人が増え、逆に男性医師だとなかなか検討してもらえないということも出てきています。
女性医師がもっと輝くために
女性医師の支援については、文部科学省や日本医師会、大学の医学部などが協力して支援体制を構築していますが、現場においては、まだまだ問題点が多く
・出産や育児休業などの取得が不徹底であること
・保育室や託児室の設置が不十分であること
・勤務制度に柔軟性がないこと
・上司や同僚などに理解がないこと
などが指摘されています。
もちろんこのような環境の改善は必要ですが、やはり女性医師自身の自覚と意志ということも当然必要です。
若い女性医師が増え、これから、結婚や出産などの人生の節目を迎えます。そういったときに周りがどう支援し、彼女たちがどのようなキャリアを選択していくか? 日本の医療界にとっても、これは注目すべき点であると言えるのではないでしょうか。
次回は、中年研修医についてお話します。草彅剛さん主演のドラマ「37歳で医者になった僕」が話題になりましたが、実は、一度社会人になってから医者を目指す「中年研修医」が増えているのです。でもなかなかうまくいかないのが現実のようです。
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