弁護士、会計士など、世間一般で「ゴールドライセンス」と呼ばれる資格の中でもピカイチの人気を誇るのが、「医師免許」だ。とはいえ、彼らのキャリアパスはあまり知られていない。
結婚、出世や転職、果ては、懐事情はどうなっているのか、一般のビジネスパーソンから見ても、彼らがどのようにキャリアを積んでいるのかは気になるところだ。この連載では医師専任のキャリアコンサルタントとして、300人以上の医師のキャリア設計に携わってきた中村正志氏が、医師たちの世間のイメージとは一風異なる内情をつづる。
前回のコラムでは、主に勤務医について金持ちか貧乏かというお話をしてきましたが、今回は“開業医”にスポットを当てて、その懐事情を検証していきたいと思います。
一般的に世間においては、勤務医よりも開業医のほうがおカネをたくさん持っているというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
開業医の収入は病院勤務医の1.7倍
実際、診療報酬(病院や診療所などの医療機関が行った手術や検査、薬などの保険医療サービスに対する公定価格)が2年に1回更新されますが、その際に必ず議論されるのが、開業医と勤務医の処遇の違いです。
厚生労働省の調査によると、病院勤務医の平均年収は1479万円であったのに対し、開業医の平均年収は2500万円ほどで(平成21年度「医療経済実態調査」より)、開業医は病院勤務医の1.7倍の収入があるということで、やはり開業医のほうが稼げるという結論になるようです。
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