開業医、年収1億円と借金地獄の分かれ道 開業医の年収は勤務医の1.7倍!でも…

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開業して3年で巨額の負債、失敗した開業医

われわれがA医師(40歳代前半・男性)から相談を受けたのは、開業する3年前のこと。地方の病院の勤務医として働いていましたが、その病院自体が医師不足ということもあり勤務がきつく、また自分が専門とする診療において力を発揮できる環境ではないということから、独立することになりました。

初めての開業でしかも自己資金がないということで、リスクが比較的低い賃貸物件を勧めましたが、その物件ではやりたいことができないとの判断で相談は一旦終了。その後、自分で開業コンサルタントを見つけ、戸建て物件で、開業をしたという連絡を受けました。話を聞いてみると、土地はかなりの広さで、建物もかなりゆったりとした造り。またコンサルタントや、医療機器メーカー担当者の勧めで設備や検査機械に大きく投資。はては患者のためのイベントスペースまで確保し、田舎で交通量もまばらな農地に2億円をかけ、巨大なクリニックを建てたのです。

読者の皆様はお気づきとは思いますが、A医師はマネジメントに対してはまったくの無頓着。患者さんとのコミュニケーションこそある程度できますが、看護師や受付スタッフとの関係も悪く、経営的なビジョンもあいまいでした。当然、患者数は増えず、スタッフの定着率も悪い中、あれよあれよという間に負債が膨らみ、銀行からも融資が打ち切られる事態になったのです。

もう歴然とした“貧乏”開業医です!

その後弊社がコンサルティングに入り、なんとか廃業の危機は乗り越えましたが、A医師の多大な借金返済は今後も続きそうです。

年収1億円ドクターの診療とは?

一方、私の知り合いで、年収1億は下らないという医師がいます。

前述のとおり、開業医の平均年収は2500万円ほど。年収1億というと平均的な開業医の稼ぎの約4倍ということになります。なぜこれほどまでに差がつくのでしょうか?

医師の技術や経験も当然ありますが、診療分野をあるものに絞っているからです。それは「自由診療分野」での開業です。

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