「若者の酒離れ」は本当か(下) 答えは「NO!」。鍵は、万博世代の息子たち-その2

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こんにちは、矢田部です。東京、下北沢で「割らない酒」をコンセプトにしたバーをやっています。

前回に続き、今回も、2004年頃から酒造業界を揺るがしている「若者の酒離れ」について、バー経営の現場、カウンターの内側から見えてきたことを、2人の20代男性顧客への取材を通してお話ししていきます。

「万博世代」の定義については、前回説明させていただいたので、ここでは割愛しますが、日本が物質的に豊かになっていく様子を、自身の成長と共に実感。そして、社会人となってからのキャリア形成が、プラザ合意以降の日本企業の海外進出と重なった、初の国際派サラリーマン世代のこととご理解ください。

後半の、「酒は大人の教養である」は、「その他の蒸留酒」。ジン、ラム、ウォッカ、テキーラなど、原料も国籍も違う、多彩なスピリッツの世界にご案内します。

「父は、バンカラな国際派。
仕事も遊びも、常に全力の人ですね」

小田くんは、この春、某住宅メーカー入社のフレッシャーズ。Hollyには、昨年、大学4年生のとき、就職が決まってからご来店。最年少の常連さんです。

初めから、店に来るときはいつもひとり。元体操部ということもあってか、バイトも社員以上に一生懸命。飲食関係らしく、長時間働いたあとの疲れは「そうとうなもの」だそうで、そんなときに、グラス片手にHollyのカウンターでぼうっと飲みたくなるんだそうです。

初めての来店のときは、本を持ってきて読んでいましたが、そのうちに隣のお客さまに話しかけられ、礼儀正しい好青年なので、たちまち常連さんたちの間の人気者に。

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