インタビューの(上)はこちら
独立して人脈は5倍になった
――2011年4月にNHKを辞めて独立されましたが、独立前と独立後でどう変わりましたか?
基本的には「自分ですべてを決めることができる」ようになった。次にやりたい仕事、会いたいと思う人、会いたいと言ってくれる人に何の気遣いもなく会える。これはとてもストレスがない。感覚的には、独立後のこの2年でNHK時代の20年より5倍は人脈が広がった気がします。
NHK在籍中は、ある意味、その組織の中ですべて成り立っていた。極端に言うと、組織にいるときは、一人のディレクターにすぎませんから。自分で企画を出しても部長がいる。外部の人が大友に映画を撮らせたいと思ったら、まず部長に話がいく。そこで話が途絶えたら、僕の耳にまでその話は入ってこない。その中で、僕がぜひやりたいと思っていても、つぶれてしまう企画があるかもしれない。ところが今は、いろんな人に直接会える。だから企画も自分で持っていけるし、直接持ってきてもらえるようにもなった。たとえば、最初に持ち込んだA社がその企画を買ってくれなかったら、B社に持っていける。ところがNHKのときはA社はNHKしかない。NHKに企画を出して「これ面白いけど、今は無理かな」と言われたらできない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら