“WBC最強打線” ドミニカ強さの秘密 現地取材で探る、メジャーリーガー輩出工場の全貌
メジャーリーガーを95人も輩出
15世紀末に冒険家のコロンブスが発見したカリブの島国は、500年後の現在、世界屈指の野球大国として知られている。第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝候補に推され、順調に準決勝まで駒を進めたドミニカ共和国だ。
人口1000万人、国土面積は九州と高知県を足したほどの小国にもかかわらず、2012年開幕時点でメジャーリーグ(MLB)に95選手を輩出している。これは、アメリカに次ぐ人数だ。彼らこそ、ドミニカが今回のWBCでここまで勝ち上がってきた原動力である。
初戦のスペイン戦から準決勝進出を決めた2次ラウンドのアメリカ戦まで、“WBC史上最強”とも評される打線が期待通りの活躍を見せている。
2011年にメジャーリーグで首位打者に輝いたホセ・レイエスが1番打者として牽引し、ニューヨーク・ヤンキースで中軸を任されるロビンソン・カノは3番に座って23打数13安打と絶好調だ。6番のネルソン・クルーズは2011年にポスト・シーズン史上最多の6本塁打を放った“短期決戦男”ぶりを今大会でも発揮し、22打数9安打、6打点と打線に厚みを持たせている。昨季トロント・ブルージェイズで42本塁打を放ったエドウィン・エンカーナシオン、2009年にナ・リーグで首位打者に輝いたハンリー・ラミレスの4、5番も要所で仕事を果たし、打線の破壊力は他国の追随を許さない。
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