前回(記事はこちら)に続き、中国とシンガポールの奇妙な共通点をさぐる。現在の中国の共産党政権が、いかにシンガポールから学んでいるかという話である。場所は、シンガポールのアメリカンクラブ。日本人経営者の北原氏(シンガポール、中国、米国で海外生活計12年、72歳)とジェームズ氏(英国滞在20年のシンガポール人経営者、52歳)、ビンセント氏(日本と英国への留学経験の長いシンガポール人弁護士、58歳)と、筆者の4名だ。
前回は、旧正月に倒れた、リー・クアンユー元首相の話題が中心だったが、今回は、今の中国共産党の根本思想に最も近いのは、「秦」の基礎を築いたといわれる商鞅(しょうおう)、紀元前390年 ~同338年)による「法家思想」ではないかとの意見が出て、議論はますます白熱した。結局、日本人はなぜナメられるのか、に対しての答えも見つかった。
北原:みなさんは秦の孝公に仕えた側近の商鞅という、まあ言ってみれば法家思想の生みの親を知っていますか?この人物こそ、秦が独立国家になるまで徹底した政治改革を実行して富国強兵策による中央集権国家体制を築いた人物ですよね。
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