質問者が学生でいらっしゃるので、あえて話題を広げます。
たとえばヨーロッパ、スイスやベルギーなどに行けば、先ほどの「英語ができると給料が高いよ」というのは不思議なお話でしょう。かの地では複数の言語、場合によっては複数の訛りを使い分けるような人がたくさんいるからです。
私もドイツ人の上司の下で働いた経験がありますが、博士号を持っていて英仏独語を話せました。アジアや南米のエリートたちも英語を流暢に話す人たちが多いので、実は英語だけをしゃべるのは米国や英国の出身者くらいともいえます。ヨーロッパではない日本ではまだまだ英語がスキルとして市場価値をもっています。そうした意味では米国で就職するよりも日本で就職したほうが、「高く売れる」とも考えられます。
米国の就職では、大学名・成績が重要
もし質問者の方が米国で就職した場合、当然ですが、英語はスキルのひとつではなくなります。普通に英語以外の能力で米国人と競争することになるわけです。もしかしたら、就職した米国の企業で「ジャパンデスク」的な役割を期待されるかもしれませんが、そこはトレードオフがあり、海外に長く住み英語に不自由もないがゆえに、日本に対する知見およびネットワーク(たとえば大学や部活やサークル)が日本担当としては期待水準に達しないかもしれません。
また、米国そして日本においても、現実的には新卒での採用では大学名や成績(特に米国)が重要となってきます。
米国の超一流企業では、やはりアイビーリーグや有名リベラルアーツカレッジ出身者が多いですし、企業の所在地に近い地元名門校からも多く採用しています。U.S .News College Rankings のトップ20位くらいまでのスクールに行っていると、選択肢の幅は広がるでしょう。
同じことは日系企業においても言えることで、日本人でも知っているような学校以外から採用の応募があった場合、大学ランキングを参考にするものです。特に日本ではリベラルアーツカレッジの名前やランキングはあまり知られていません。日本の銀行や商社では企業派遣で有名大学のMBA(専攻はゴルフ)に行った人は多いので、アイビーリーグや一流リベラルアーツカレッジの学部レベルの入学・卒業の難しさがピンとこないのも事実です。
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