部下を食事に誘うための「完璧マニュアル」 上司が陥りがちな失敗パターンを知っておく

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高くなくてコスパのよいお店、ふだんからそういうお店を何軒かストックしておくとよいですね。自分のなじみのお店に連れて行って、そこで行き慣れた感じで入って行って、お店の人とも顔なじみだったりすると、部下にはそれだけで尊敬してもらえるものなのです。

お店の場所は、便利だからと、会社から近すぎない場所を選ぶとよいでしょう。近所だと、店内ではなくても出入りのときに、やはりほかの社員に会う可能性があります。こそこそする必要はありませんが、余計なせんさくをされるのも面倒です。会社からは少し離れた、お互いが便利な場所を選ぶのがよいでしょう。

会社を出るときは別々に行動

当日は、自分の方が会社を早めに出るのが理想です。いかにも「食事の前に行くところがあるから」という感じを装って先に出るようにしてください。うっかり席にいると、部下から「⚫️⚫️さん、もう出ますか?」と大きな声で言われてしまいます。実はそういうやり取りを、他の社員は見ているものなのです。これは「誘われている社員がうらやましい」からでも、「自分も一緒に行きたい」ということでもありません。

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ほかの社員が上司と一緒に食事に行くのは面白くないし、気になるものなのです。「気に入られているんだな」と感じさせてしまい、その部下の居心地も悪くさせてしまいます。そうならないよう、会社を出るときは別々に、が望ましいのです。たかが部下を食事に誘うのに面倒だな、そんな手順を踏まないとだめなのか、と感じられる方もいるかもしれません。けれどもせっかくの食事です。お互いが気持ち良く始めるためには、こういう気遣いがほしいものです。これを怠ると、行く前に相手の気持ちを萎えさせてしまい、じっくり話が聞けなくなることもあります。

部下との食事は、誘い方、手順、お店に行くところから始まっています。ここまでスマートにいくと、お店に行ってからも楽しくスタート出来るのです。ともに食事をすることによって、部下との仕事がやりやすくなるだけでなく、さりげない気遣いを見せることで、上司としての自分への信頼や尊敬を得られるチャンスになるかもしれません。取引先に比べて社内はつい後回しにしてしまいがちですが、部下との食事も重要であることを、忘れないでくださいね。

平原 由紀子 WITH YU代表取締役

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ひらはら ゆきこ

関西学院大学卒業後、一般事務としてOLを経験。その後、老舗広告代理店に16年間勤務した後、2003年、業界最大手の電通と共同出資し、国内外有名ブランドをクライアントとした 広告代理店「株式会社ザ・ゴール」を設立。クライアントとコミュニケーションパートナーとして強固な信頼関係を築き、業界を代表する会社へと導く。2013年、創立10周年を機に退職。現在は、「株式会社WITH YU」を設立し、 ファッション業界を主とした企業のコンサルティングとアドバイスを行う。「手みやげコンシェルジュ」としても活動。著書に『できる人の会食術 仕事ごはん 部下ごはん』(CCC メディアハウス)。

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