お互い残業している時などに、「この後ごはんでも行く?」というのが王道ですが、この誘い方、実はけっこうな確率で失敗してしまいます。昔だったら、誘われた方はやっている仕事の手を止めて「ぜひ。仕事はもうすぐ終わりますから」と言ったでしょう。今はほとんどの場合「まだ仕事終わらないんですよ」あるいは「あ、今日はちょっと。すみません」とあっさり断られてしまいます。
こちらが勇気を出して声をかけたのに断るのかと、へこんでしまいますよね。改めて向こうから「昨日はすみませんでした。今日は大丈夫です」と言ってくることは、まず期待できません。そうすると、「もういいか。別に社内だし」と放置することになります。
段取りを踏まないと進まない
残業中に部下をいきなり誘うと、誘われた方は一瞬とまどいます。特に、ほとんど食事に誘われたことがない上司からですと「面倒だな、なんだろう」と思ってしまうものなのです。今は小学生でもアポイントをとって出かける時代ですから、上司からでも突然の誘いは困るだけなのです。かといって、「まったく出かける気がない」わけでもありません。たまには自分の仕事のことも聞いてほしいし、悩みを話してみたい、という気もあるのです。
一緒に営業で出ている時や、廊下で会ったときに、雑談のついでのように「たまにはごはんでも行こうか」という話をして、相手の空いてる日にちを確認して予定を押さえておくのが、さりげなくてよいのです。先の予定を確認してからだと部下も断りにくいですし、最初から「決定事」として考えるものなのです。
「取引先でもないのにアポを入れるの?時間ができた時に誘いたい」と思われるかもしれません。本当にお腹が空いていて、誰でもいいから行こうよ!という時には突然誘ってもよいのです。最初に誘った部下に断られても、違う部下が付き合ってくれるかもしれません。しかし、特定の部下ときちんと向き合って話をしたい場合は、面倒でも取引先と同じような段取りを踏む必要があります。
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