心が強い人は「無理なやる気」を手放している

「感覚に帰る」を習慣化するとうまくいく!

そんなときこそ、ブッダの「心の使い方」が使えます。「快ある方向性を見すえつつ、目の前の作業にニュートラルに集中する」のです。

そのほうが「無理をして頑張る」より、はるかに作業がはかどります。だとしたら「やる気を越えたやる気」を発揮できる(!)ことになります。最強のやる気は、こうして作り出すのです。

もっとも、仕事に追われ、人間関係に苦労して、疲れ・ストレスがたまる毎日というのは、多くの人にとっての現実です。「いつもニュートラルに緻密に」というのはしんどいし、「快のある方向性」をいつしか忘れていることだってありえます。

そこで、もうひとつのやる気の出し方を実践してみましょう。それは「喜びの感情を積極的に感じる」ことです。

正しく理解してほしいのですが、仏教は「生活を改善するための合理的な(使える)方法」のことです。「無感情な人間になれ」と言っているわけではありません。

自分の感情は大事にしよう――ただ苦しい気持ちはリセットして、大切な物事に集中できる、楽しむときには楽しめる「上手な心の使い方」を身につけようということなのです。

喜びの感情は、幸福・やる気の源(みなもと)です。そこで、こんなプチ修行をやってみましょう――。

① 好きなものを見たり聞いたり、食事を味わうときは、「あえて目を閉じて」みます。そして「楽しい!」「おいしい!」と「積極的に反応」(快に集中)してください。
雑念・妄想に心を取られず、マイナスの感情にしがみつかず、「自分にとって確実に楽しいはずの反応」を意識して、積極的に喜んでみるのです。
② 「周りの喜びに共感する」心がけも、気分を明るくしてくれます。
職場で、路上で、公園で、笑っている人・楽しそうな人を見かけたら、とりあえず「よかったね」と反応してみるのです。これを「練習・習慣・心がけ」として覚えておくことが、コツです。

 

「あえて喜ぶ」のは「お得」な心の使い方

たしかに「喜ぶことが苦手」という人はいます。素直に喜べない、つい下を向いてしまいそうになる現実も、日々ありますよね。

でも、だからこそ「あえて喜ぶ」ことを大事にするのです。食べる・寝る・遊ぶといった基本的な欲求の満足や、周囲の喜びに「まずは喜ぶ」ようにする。そうやって「快の感情」を増やして、「マイナスの感情」に支配されないようにしよう、と考えるのです。

これは「発想」です。発想があれば、反応が変わります。「最近疲れているけど、そうか、喜びの感情を増やせということか」と発想できれば、「よし、その練習に一日を使おう」と前向きになれます。

ちなみに『これも修行のうち。』という本でも紹介しているのは、「ネコを愛でる」(!)というプチ修行。まんまるの目、愛らしい鼻先、プニプニの肉球、ふわふわの体……etc.を「喜ぶ」練習です。

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