「パズドラ」大ヒットの真相 ガンホー森下社長が語った開発の裏側(上)
――開発コストはどれぐらい?
数千万円後半です。特別多いというわけではありません。
――リリース後は、どのような点を改善していますか?
ゲームのバランスですね。ユーザーがダンジョンで行き詰まってしまうと、間にダンジョンを追加し、ユーザーが脱落しないようゲームバランスをなだらかにしています。
――パズドラの開発スタッフは現在、何人ですか?
30人弱です。プロモーションやカスタマーサポートの人員を加えれば、もっと増えます。その30人弱も、パズドラだけの開発に携わっているわけではありません。
「マネタイズ」という言葉は使ったことがない
――パズドラの運営に当たり、数値面で意識している点は?
いわゆるKPI (=Key Performance Indicators。重要業績評価指標)の管理を意識したことはありません。マネタイズ(収益化)という言葉も一度も使ったことがありません。そのような言葉を用いてヒットするのなら、どの会社でもヒットしていますよね。結局、何かの焼回しに過ぎないんです。
事業計画も作っていません。当然、運用上はデータをもとに「このイベントは受け入れてもらわなかったから、次はどうしようか」という対策は取ります。ただ、KPIやマネタイズということを考えて改善するわけではありません。
ゲームのロイヤルカスタマー(固定客)を作りたいという思いはあります。パッケージゲームと同じで「このゲームだったらお金をかけていい」というものを作りたい。「6800円払ってもこのパッケージゲームを買いたい」という気持ちの動機づけを、どのゲームを作るときも意識しています。
※ 続きはこちら:ジブリもピクサーも、「パズドラ」のライバル
(撮影:今井 康一)
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