シニアは「高齢者」ではなく「人生の上級者」だ

人生後半をどのように生きるべきか

人生後半は使命より、役割を考え、果たした人のほうが尊敬される(写真:EKAI/PIXTA)
小説としても味わい深い自己啓発本『シニアの品格』の主人公は、エリート街道から転げ落ち、シニア人材として後輩上司の下でくすぶる59歳、東条。ある日、話すと元気になると評判の奥野老人の元へ通うようになる。最初は小憎らしい後輩をどうしてやるかで頭がいっぱいだった東条だが、老人と対話を重ねるうちに、東条の心の中で新しい扉が次々と開いていく。
人生後半の生き方とは、幸福とは、品格とは。そして迷える中高年・東条のたどり着いた先は──。著者でユーダイモニアマネジメントの代表取締役、小屋一雄氏に聞いた。

シニアは高齢者ではなく「人生の上級者」

──題名を見て「高齢者こうあるべし!」の説教本かと思いました。

先日も本を買ってくださった60代の方と話をしたら、「買ったけどまだ読んでない」と。ステレオタイプなシニア像を描いて、若造に“上から目線”で指南されてはたまらないと。そういう本ではまったくないのですが(笑)。たとえば「若手に信頼されるシニア社員15の法則」とかで、項目を列挙して書こうと思えば書けるけど、本当にそれで人が変わるとは思っていません。

シニアというと日本では高齢者を指すことが多いけど、アメリカではシニアマネジャー、シニアエグゼクティブなど、上級という意味でよく使う。題名のシニアはあえて日本語にするなら「人生の上級者」。

──東条と奥野老人の対話形式で物語が進んでいきますね。

これはまさにコーチングの手法なんです。コーチ役である奥野老人はクライアントである東条に考えてもらい、自ら気づいてもらうために誘導していく。私のコーチングはその人の強みを発見しそれを生かしていくテクニックを基に、40歳以上のマネジャーやエグゼクティブ対象にやることが多いのですが、強みや才能を引き出した後は、そこにフォーカスするのではなく、どんどん拡散していく方向で助言していきます。この本もそんなふうにしたかった。

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