カードゲーム「トランプ」意外と知らない基本 この薀蓄100章は思わず人に話したくなる

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あなたはどのぐらいカードゲームの「トランプ」のことを知っていますか?(写真:pu- / PIXTA)
モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』(ワールドフォトプレス社)と東洋経済オンラインのコラボ企画。ちょいと一杯に役立つアレコレソレ。「蘊蓄の箪笥」をお届けしよう。
蘊蓄の箪笥とはひとつのモノとコトのストーリーを100個の引き出しに斬った知識の宝庫。モノ・マガジンで長年続く人気連載だ。今回のテーマはトランプ。といっても、米大統領選で注目される共和党のトランプ候補のことではない。カードゲームのトランプだ。連日トランプの名前が報道される中、改めて知っておきたい基礎知識。あっという間に身に付く、これぞ究極の知的な暇つぶし。引き出しを覗いたキミはすっかり教養人だ。

 

01. 「トランプ」とは、スート(絵柄)4種類×各13枚(計52枚)+ジョーカーを1組とするカード玩具

02. トランプという呼称は日本特有のもので、英語圏では「プレイングカード」と呼ばれている

03. 本来トランプ(trump)とは「切り札」の意味であり、それが日本で呼び名になった理由は判然としていない

04. トランプは年齢を問わず、多種多様なゲームに用いられるほか、占いや手品の道具としても使用される

05. プレイングカードの起源には諸説あるが、東方で発生したものがイスラム~欧州に伝来したという点は一致

06. その一つが「古代エジプト起源説」。これは1816年に英国のサミュエル・ウェラー・シンガーが自著で発表

07. タロットカードには古代エジプトの神秘哲学が表象されていることから、古代エジプトに起源があると説く

08. しかし近年の研究で現存するタロットよりもさらに古いトランプの現物や記録が存在していることが判明

09. チェスとともに6世紀頃のインドで発祥し、ジプシーによって欧州に伝えられたという「インド説」もある

10. 東方発生説のなかで最も有力とされているのが6~7世紀、中国・唐時代の数札を祖とする「中国起源説」

マムルークカードはすべて手書き

11. 12世紀以前の中国には「葉子」というプレイングカードが存在し、これがイスラム圏に伝わったとされる

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12. トルコのトプカピ博物館には13~15世紀マムルーク朝時代のプレイングカード「マムルークカード」が現存

13. マムルークカードはすべて手書きで4つのスートがあり、「スユーフ(刀剣)」「トゥーマーン(カップ)」

14. 「ダラーヒム(貨幣)」「ジャウカーン(ポロ用スティック)」と分類され、各スートには1~10までの数札

15. それに加え「マリク(王)」「ナイーブ(総督)」「ナイーブ・サニー(第二総督)」の3種の絵札で構成

16. カップを示す「トゥーマーン」はトルコ語で「万」を意味し中国の紙牌の「万子」との関連も考えられている

17. 欧州への伝来時期も定かではないが、西アジア方面から復員した十字軍兵等による可能性が高いといわれる

18. 1377年スイスに住むドイツ人のドミニコ会修道士ヨハネスは、52枚からなるカードの存在を文書に記録

19. 14世紀にはイタリア・フィレンツェやスペインなどの各地でカードの記録が見られる

20. カード構成はマムルークカードのデザインを踏襲しているが、当時の欧州ではポロ競技になじみがなかった

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