子供の可能性は「正解主義」では引き出せない

「信じて任せる」ことが生きる力につながる

まず前者は、思いもエネルギーもあって子どもの教育やビジョンを共有できるため、やりやすい相手ではあります。ただ、彼らは自身の体験や世論を踏まえて、学校に意見をしてきます。学校に対する期待の現れでしょう。ただ、中には正解主義・戦後教育的な価値観をお持ちの親もいらっしゃるので、データやエビデンスなどから適切な情報を出すことを通して、親のマインドや教育に対する考え方、そして子どもとの向かい合い方などを変えてもらえるように教師は工夫することが必要だと思います。

加藤:偏った経験や価値観ではなく、教師の方から適切な情報を提供することで同じ方向を向いてもらうということでしょうか。

松田:そうですね。次に後者の教育に無関心な親についてですが、教育熱心な親と同じことを言ってもダメなのは明白です。そもそも子どもの教育に関して無関心なので、情報を出しても「よくわからないです」となってしまいます。しかし、子どもに対する愛情を持っていない親はいません。だからこそ、教育に無関心な親には子どもを通して考え方を変えていくのが有効です。

たとえば、家に帰ってきた子どもが「今日こんなことを学んで、楽しかった」と語ってきたら、親は話を聞きたがると思います。そこに学級通信などを使って学校で行われていることの透明性を担保してあげれば、無関心な親も子どもや学校のことに興味を持ってくれます。そして教育に対する考え方や思いも少しずつ変えられると私は考えています。

加藤:では、そのうえで親にしてほしいことはなんでしょう。

松田:どの親に対してもお願いしたいことは、冒頭に申し上げたように、子どもたちの無限大の可能性を信じてあげてほしいということに尽きます。不確実だという不安もあるのは承知しています。それでも信じて任せる。一歩踏み込んで子どもの背中を押してあげる。「もっと頑張ってみなさい」と応援の声をかけてあげる。忍耐強く、子どもを見守っていくことをどんな親にもお願いしたいです。

学校や教師、はたまたその周囲はどうしたら?

加藤:学校や教師はどのようにすべきでしょうか。

松田:もっとアウトプットの機会を創出することが重要だと思います。オンライン教材などを見ても高品質なインプット教材は増えてきました。知識の定着に良いインプット教材を駆使しながら、英語であればスピーキングやリスニングなどのアウトプットを実際の授業ではどんどん入れていってほしいです。

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