「転勤する夫に帯同すべき」とは断言できない 将来、相手を責めない覚悟はありますか?

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私は目先、夫の転勤を気にしなくていいけれど、それでも、たとえば「海外で遅ればせながら勉強したい」とか「地方の会社のプロジェクトに参加したいからそちらに住みたい」とか言い出されることはいつでもありえると思っています。彼はきっと私に「ついてこい」とは言わないでしょう。「いかないで」と言われるとも思っていないと思います。彼はきっと、「ボクはこうしたいけど、あなたはどうする?」と聞くと思います。

それは、私を尊重したいから、といったかっこいい理由だけじゃなくて、「あなたの人生を全部負わさされても困る」ということでもある、と私は思っているのです。つまり、「あなたが決めてください。ボクは努力はしても、責任を取れないことだってあるよ」という気持ちであると。もっと言うと、「ボクの人生もボクが決めたい」と思っているに違いありません。

自分を犠牲にすると、誰かのせいにしたりする

かつて私が20代半ばで独身だった頃、当時恋人だった夫にお酒の席で「私は結婚したら、相方が何かに挑戦したい勝負時には、私が食べさせるから心配しないでやりなよ、と言えるオンナになりたい」「ヒモにできる自活力を持ちたい」と言ったのだそうです。酔っぱらっての発言で記憶もなく、そんな度胸もないはずなのだけれど、心のどこかでそんなオンナになりたい、と私は今でも思っているような気がします。

そうして考えても、私は「何もかもあきらめてあなたと一緒にいる」と答えるタイプではありません。強くてかっこいい女性像に憧れている、というだけではなくて、私自身が弱っちいヤツで、「涙をのんで」「自分を犠牲にして」何かを判断した後、きっと未練がましい気持ちになったり、「私の人生、どうなっていくんだろう」などと誰かのせいにしたりするだろう、と思うからでもあります。

また、相方に「わかった、君がそんなに反対するならやめておく」と言ってもらったとしても、将来相手から「お前のせいで」とは絶対思われたくない、ということでもあるわけです。

だから、私なら、自分で「どうしても一緒に行きたい」と思わなかったら、単身赴任してもらうことにすると思います。でも、逆に「一緒に行きたい」と自分で決めることができたら、一緒に行く、ということでもあります。

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