神戸製鋼、無配転落の中で新たな船出 川崎専務が社長に昇格

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■複合経営は続く

――現在の事業フォーメーションを変えていく必要はあると思うか。

佐藤:当社は多角化経営をしているが、長い歴史の中では、時代によって分社化や連携をかなりたくさんやってきた。この中期の3年間は今のスタイルがいいかと思っている。次の中期の3年間でどのスタイルがいいかを見極めることが経営の最大課題。分社化したり連携したりということは可能性としてはある。

川崎:鉄鋼事業は収益としてはまだまだ開拓余地がある。事業体の中のポートフォリオについても考える必要がある。我々がまだまだ収益を稼げる部分はあるのではないかと思う。神戸製鋼単体ではなく、どこかと組めば収益の最大化につながるなら考えていきたい。

――コングロマリット経営によって経営資源が分散される面もあるのではないか。今後の事業展開について基本的な考えを聞かせてほしい。

佐藤:事業体ごとにその時代にあった対応をとっていきたい。鉄鋼事業もスタンドアローンではなく連携はどんどんやっている。アルミ事業も溶接事業もそうだ。

川崎:コングロマリットは変わらないと思う。そのために今までの連携がどうかという議論はあるかもしれないが。結果として各事業の比率は変わっていくかもしれない。そういうのも視野に入れて、収益最大化のための事業体のポートフォリオを考えていく。

(撮影:今井康一)

小河 眞与 東洋経済 記者
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