わが子を英語ができるように育てるには(上) 日本で学んで達人になる少数派の秘密

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英語がスーパーできる3%の学生の共通点

TEAPの普及や、学校教育の改革には大いに期待していますが、急激に改革が進むのは現実として難しいでしょう。今、お子さんをお持ちの読者の皆さんにとっては、大きな英語教育の話よりも、自分の子供をいかにして英語ができる子供に育てるかということが切実な問題だと思います。

実は、私は学生時代、英語学科在籍中に、帰国子女たちや、留学経験は一切ないのに英語がすごくできる人たち(以下、国内派と呼びます)と共に過ごしました。

これは、あくまでも、私の感覚なのですが、英語がある程度できる人の割合が大学入学者全体の一割くらいとすると、そのうちの七割くらいは帰国子女や留学経験者で、残り三割くらいが国内派です。

私自身、帰国子女でもなければ留学経験もなかったので、国内派が日本にいながらにして、どんな勉強をして英語ができるようになったのかには、大いに興味がありました。親しくなって話しをするうちに、そのわずかな国内派には、共通点があることがわかりました。

それは、彼らの両親が英語に堪能、または大きな関心があり、彼らが子供のころから、一般の英語教育に流されず、独自のアプローチで英語に触れさせていたということ。もしくは、彼らは中学や高校のある時点で、英語が堪能な指導者に出会い、その指導者のやり方を固守してきたということです。言うならば、コロコロと変わる目の前の指導方法に流されず、独自の信念とやり方を貫いてきたわけです。

その多くに共通していたのが、音声を用いた訓練を重視していたということです。彼らがやっていたことは、学校で教えられるルールに加えて、リピーティング、ディクテーション、音読などの訓練を徹底的にやってきていたということです。

コロコロ変わる指導法に振り回されるな

私自身は、18歳の浪人時代に、その当時のトレンドに反して、音声の摸写や音読を重視する先生方に幸運にも出会うことができました。そして、英語学科時代も音読やディクテーション・リピーティングを重視した教育を受けたことで、崖っぷちで、何とか英語難民を脱却することができました。

これは、私に訪れた幸運でしたが、皆さんのお子さんにこのような幸運が偶然訪れるかどうかはわかりません。

次回からは、親が司令塔となり、いかなる英語教育を選択し、小・中・高・大という国内での教育システムを通じて英語ができる子を育てていくのか、その具体的な手法について述べさせていただきたいと思います。

皆さんのお子様が英語の達人になるためのお手伝いができれば幸いです。お楽しみに。

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