名古屋は、なぜ外国人にとって宝の山なのか 豪州人を魅了する日本最強の観光資源

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外国人(特に欧米人)の多くは、日本の「本物」を見たり、感じたりしたくて、日本に来ていますから、それをいかに満足させるかということも考えないといけないですね。

外国人のほうが、日本の歴史や文化に詳しいようでは恥ずかしいですから、日本人はもっと自分の国の歴史や文化を学ばないといけないと思います。武将隊を通して歴史について学んでいる人たちも多いと思うから、そういう意味で、武将隊の果たしている役割は、とても大きいと思います。

外国人だからこそ気づく日本の観光業界の遅れ

ゲストハウス「西アサヒ」に寄贈した甲冑の前で

――クリスさんは日本の観光ビジネスを見てきて、何が一番問題だと思いますか?

クリス:日本人が自分の国、地域、町の魅力を理解していないということかな。

だから、今、一番大事なのは教育だと思います。自分の街を勉強して、何がワンアンドオンリーで、自分の街にどんなストーリーがあるのかを知る。そして、それを発信していくことが重要だと思います。まずは大人がしっかり勉強する。そしてその知識を子供たちにしっかり伝える。教育というと堅苦しいけど、自分の国や地域のルーツを教える、学ぶというのは、本来、楽しいことじゃないですか?

子ども達が自分の街に誇りを持てば、大人になって自分の街の魅力を世界に発信できるようになります。そうすれば、日本の未来は明るいと思いますよ!

――日本の観光ビジネスの問題、他にもありますか?

クリス:自治体で観光ビジネスに携わる公務員の方達は、だいたい2、3年で異動してしまうので、いろんなことを形にしようと思っても途中で担当の人が変わっちゃって、その話自体がなくなってしまったり、前に進みそうで、進まないことも多い。ガッカリすることもありますよ。

海外の場合、公務員でも、観光やマーケティング、ブランディングを専門的にやり続けることで、スキルを高めていくことのできる環境が整っていますから、そういう点は日本と大きく違います。観光やプロモーションという分野で日本は、かなり遅れをとっているという印象です。

あとは、インバウンドということでいうと、言葉の壁も大きな問題ですよね。日本人は英語が苦手な人も多いので、日本の魅力を海外にうまく伝えられない。もったいないなぁ、と思います。

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