名古屋は、なぜ外国人にとって宝の山なのか 豪州人を魅了する日本最強の観光資源

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――クリスさんは甲冑をご自分で制作されるほど詳しいですが、サムライに興味をもったきっかけは何ですか?

クリス:1960年代、オーストラリアでは「隠密剣士」など日本の時代劇が放送されていてましたので、サムライや忍者のことはテレビを通じて知っていました。「サムライ=日本」というイメージがあって、その頃からあこがれてましたね。サムライは戦う武士としてだけでなく、能や茶など芸能にも長けていて礼儀正しいところもすばらしいでしょう?甲冑姿の見た目だけでなく、サムライの精神や武士道といった本質的な部分にも強くひかれました。

自ら甲冑を作るほど甲冑武具が好き

――クリスさんはなぜ、そんなに日本を好きなんでしょう?

クリス:なぜでしょう(笑)。前世は、「関ヶ原の戦い」に参加した足軽だったかもね(笑)。日本にきてもう24年、人生の半分は日本にいますけど、今でも毎日、日本の新しい言葉、新しい文化に触れ、その刺激がとてもすばらしくて全然飽きない。

もっとたくさんチャレンジもしたくて、やりたいことがいっぱい。日本のすばらしさを日本人はもちろん、海外にももっともっと紹介したいです。これはもう、僕のライフワークですね。

「NAGOYA???それ、どこ?」を解決するには

――最近の訪日インバウンドブーム。クリスさんはどう捉えてますか?

クリス:このブームによって、外国人が日本を評価してくれる機会が増えました。そのおかげで、日本人がやっと、自分の国のすばらしさに興味を持ち始めてくれた。それが、よかったと思いますね。

これまで長い間、日本人はアメリカやヨーロッパにあこがれていて、日本のすばらしさが見えてなかった。日本人は近過ぎて日本の魅力が見えない。僕は全国で講演会をやってるけど、僕がその地域の魅力を話すと、日本人が「え?そうなの?」ってびっくりする。外国人の僕の方が日本の歴史や文化に詳しいから、「え?」ってなる。でも、それがきっかけになって、日本人が日本のことを学ぶきっかけになればいいなと思ってます。

自分の国の文化、魅力、いいコンテンツがあふれているのに、日本人はそれに気づいていないから、アピールできないのです。名古屋の人は名古屋城が当たり前過ぎて、どんなに立派な城かということに気づいていないから、当然、その魅力を発信できない。もったいないですよね。「おもてなし」っていうキーワードも流行ったけど、「おもてなしって何?」って日本人に聞いても答えられない人が多いです(笑)。

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