新幹線から眺める数分間の「天下統一の歴史」

実は名古屋城天守も見える?車窓から城巡り

掛川の街を見晴らすように建つ掛川城

美しい茶畑が波打つように広がる牧之原台地を過ぎると、東海道新幹線は再び平野に出て掛川駅に到着する。E席側の車窓に、市街地の中心に建つ美しい天守が見えてくるだろう。山内一豊の居城としても知られる、掛川城だ。東海道新幹線の車内からは、いくつもの城址を見ることができるが、掛川城はその美しさと列車からの見通しの良さで群を抜いている。

掛川城の天守は3層4階。日本初の本格的な木造復元天守だ。1621年築の天守は、黒船来航の翌年にあたる1854(嘉永7)年に「安政の東海大地震」によって倒壊し失われていたが、1994(平成6)年に約10億円をかけて復元された。当時の建築基準法では4階建ての木造建築は認められなかったが、掛川城は3・4階部分が建物全体の8分の1以下に収まることから、「3・4階部分は物見塔で建物としては木造2階建て」として復元にこぎつけた。

美しい木造天守を復元した掛川城

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復元にあたっては、1644年に江戸幕府が提出を命じた「正保城絵図」、1851年に作成された「御天守台石垣芝土手崩所絵図」、1854年の地震後に描かれた「遠江国掛川城地震之節損所之覚図」といった複数の資料に基づいて考証が行われた。また、山内一豊が掛川城と同じように作るよう命じたと伝わる、現存天守の一つである高知城の天守も参考にされている。美しい天守は、江戸時代の姿を正確に再現しようという努力のたまものだ。

東海道新幹線の車窓からは、他にも複数の城を見ることができる。東京から最も近いのは、最近改修が終わり、5月1日に天守がリニューアルオープンしたばかりの小田原城。小田原駅の西方、小峰トンネルの前後でA席側にちらりと天守が見える。

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