新幹線の車窓名物「三洋ソーラーアーク」の今 実は地上にもパネルが敷き詰められていた!

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岐阜羽島のランドマークであるソーラーアーク。その背後の工場は解体中(2015年2月筆者撮影)

岐阜羽島を発車し、長良川を渡った直後に視界に飛び込んでくる、宇宙船のような巨大な黒い構造物。旧三洋電機岐阜事業所に建つ太陽光発電施設「ソーラーアーク」だ。

2001年12月に竣工した施設で、高さ37.1メートル、全長315メートルの構造物に5046枚の太陽電池パネルが設置されている。クリーンエネルギー分野に強く「環境との共生」を目指していた三洋電機の創業50周年を記念するモニュメントとして計画された。しかし、2000年に実際よりも発電力の低いパネルを販売した発電パネル不正販売事件が発覚し、その教訓として回収されたパネルが使用されている。

近年増えているメガソーラーを見てもわかるように、効率の良い太陽光発電を行うには、パネルは南向きの空を向いている必要があるが、ソーラーアークは東海道新幹線の方角を向いているのが興味深い。

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三洋電機がパナソニックの子会社になった後は、2011年に正面のロゴを「SANYO」から「Panasonic」に変更した。ソーラーアークの背後には三洋電機の工場があったが、現在では多くの建物が解体され、事業所としての機能はほとんど失われている。現在は、正門とソーラーアークの間に発電パネルが敷き詰められるという、皮肉な状況にある。

2016年11月のソーラーアーク正門付近。ソーラーパネルが敷き詰められているのがわかる(筆者撮影)

パナソニックによれば、ソーラーアークを撤去する予定はないとのことだが、新幹線の車窓随一の名物だけに、今後が気になる。

さて、大垣市街を過ぎて相川を渡ると、東海道新幹線は20‰(1000メートル進むごとに20メートルの高低差)前後の急勾配に入り、関ケ原を登っていく。濃尾平野ともお別れだ。ここから14キロメートルあまりが、東海道新幹線最大の難所である。冬の期間、雪に悩まされるのもこの辺りだ。

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