本気?名古屋城「木造復元」プランが急浮上

河村市長が旗振り、復元CGを本邦初公開!

名古屋城を木造で復元した場合のCG(川地正数氏作成)。築城当時は5層5階だったが、現在のコンクリート造は見かけは5層のまま7階建てにしているので、天井高が低くなっている。往時の開放的な内観を再現したCG動画は記事の最後で

名古屋の一大観光資源「名古屋城」をめぐり、風雲急を告げるように熱い議論が持ち上がっている。5層の屋根に金鯱を頂く天守閣の「木造建て替え」の是非だ。耐震補強を含めた修繕の必要性は以前から指摘されていたが、ここに来て河村たかし市長が「2020年までに『本物』の木造復元を」と公言してはばからなくなった。開会中の9月定例市議会では実現に向けた調査費3500万円を計上した予算案が審議され、「無駄遣いだ」「拙速だ」と批判的に見る議員らと河村市長との論戦が交わされている。

現在のコンクリート天守閣は老朽化

1610(慶長15)年、徳川家康の命で築城された名古屋城は江戸城、大阪城に並ぶ三大天守として全国に名をとどろかせた。しかし太平洋戦争に入り、1945(昭和20)年の空襲で天守閣は本丸御殿ともども焼失。金鯱も破片となって飛び散った。

戦後、市街地の復興とともに天守閣再建の機運が高まり、市民から寄付を募ると2億円近くが集まった。最終的に総工費約6億円をかけ、59(昭和34)年に鉄骨鉄筋コンクリート造で再建したのが今の天守閣だ。

名古屋のシンボル、名古屋人の心のよりどころとしての天守閣復活は、当時の市民に大歓迎された。二度と燃えさせないという不燃化を体現したコンクリートの構造も、内外に取り付けられたエレベータも、近代化の象徴として受け入れられた。ただ、コンクリートは次第に劣化が目立ち始め、エレベータも「風情がない」と悪評にさらされる。決定的なのは耐震性能だった。南海トラフ巨大地震に備えるこの地域で、現行の耐震基準に照らせば、天守閣はたとえ耐震補強をしても寿命が40年程度しかないとわかったのだ。

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