長久手市、「快適度日本一」の街が目指すもの 2期目の市長の目標は「わずらわしい街」

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8月30日の長久手市長選挙で再選を果たした吉田一平市長
名古屋市の東隣に位置する愛知県長久手(ながくて)市。人口5万人余りのベッドタウンは、今年の東洋経済「住みよさランキング」で総合2位、「快適度」では4年連続ナンバーワンとなるなど「住みよい街」のイメージを定着させる。8月30日、市政移行後初の市長選で再選を果たした吉田一平市長に単独インタビューし、「快適さの先」を見据える街の将来像を聞いた。

東洋経済の住みよさ指標は人口増加時代のもの

――市長再選と「住みよさランキング」上位選出について、今のお気持ちは。

こんなに高く評価していただいたのはありがたいこと。ただ、私も含めて市民に「日本一」のような実感はないと思う。

選挙でも触れさせてもらったが、今の「住みよさ」は人口増加時代の指標。数字だけで見るといろんな施設が整備され、大型店の進出なども街の評価を押し上げる。そうした目に見える指標がいつまで通用するだろうか。人口減少社会ではまったく違うモノサシで評価されるようになると私は思っている。東洋経済さんもそのうち指標を変えてくるでしょう(笑)。新しい指標になったときにまた1番になれるかどうかだ。

――今の評価に満足していてはいけない、と。

例えばうちの街が評価される「快適さ」というのは、裏を返すと「わずらわしさがない」ということ。それは人と人とのつながりがなくなり、孤立することでもある。先日の寝屋川の子どもたちの事件にも、高齢者の孤独死にもつながる問題だ。

一方で、市民同士がお互いに声を掛け合うことは「わずらわしい」。大きな木を植えれば葉っぱが落ちたり虫がついたりして文句を言われ、また「わずらわしい」。では、あいさつもない互いが無関心な街、木も植えない無機質な街がいいのか。私はあえて逆のことをやっている。快適ではなく、むしろ「わずらわしい街」をつくらなければならない。

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