スタンフォードで学ぶ、修羅場の人間関係

”俳優塾”さながらのロールプレイ演習

スタンフォード大学ビジネススクール:アメリカ・カリフォルニア州、スタ ンフォード大学の経営大学院。1925年創立。 ハーバードビジネススクールと並び、世界最難関のビジネススクールの1つ。学生数は1学年約400人で少人数制。シリコンバレーが近く、起業、IT、ベン チャーキャピタルなどのプログラムが充実していることでも有名。「世界に変革をもたらす人材を教育する」ことを学校の使命としている。 http://www.gsb.stanford.edu

「欧米、特にアメリカでは、難しい局面に立たされたとき、人とのコミュニケーションに最も気を使わなくてはいけないんだなと気づきました。

僕は会社の起業直後というのは、会社の製品・サービスに情熱を注ぐべきだと思っていましたが、組織のリーダーは、組織のマネジメントを最優先に考えるべきで、そうすることで、初めて、働く人たちが製品やサービスの向上に集中できるのだと実感しました」

スタンフォードを卒業した暁には、このリーダーシップスキルを糧に、アメリカでの起業を成功させたい、と強く思ったそうだ。

メンターは、学生の「投資価値」も見ている

石倉さんが、スタンフォードに在学中、最も「刺激を受けた」出会いは、スタンフォード大学ビジネススクールの卒業生、レオン・チェンさんとの出会いだ。

スタンフォードには、在学生のために「メンター制度」が設けられている。学生が「こういう卒業生に会ってみたい」と希望するプロファイルを登録しておくと、学校が最も適した相談相手を割り当ててくれるシステムだ。

メンターは、学生のために、学業での悩みや卒業後の進路など、親身になって相談に乗ってくれる。

石倉さんのメンターとなったレオン・チェンさんは、09年にスタンフォード大学ビジネススクールを卒業。中国系アメリカ人だ。KAI Pharmaceuticalsという製薬会社の共同創業者で、12年に、KAI社をアムジェン社に約3億ドル(約250億円)で売却したことで大きな話題となった。いわば、大成功した若き起業家だ。

チェンさんは、現在、スカイラインベンチャーズというベンチャーキャピタルの共同経営者を務めている。

石倉さんがチェンさんを訪問したのは12年2月。「せっかく学校が割り当ててくれたのだから」と軽い気持ちで会いにいったら、チェンさんの言葉や生き方に圧倒されてしまったという。

「ヘルスケアにおけるイノベーションについて議論させてもらったのですが、『何に投資すべきか』という考え方が、普通の投資家とはまったく違っていました。現在、多くの投資家が、リスクの低いビジネスに投資を集中させていますが、チェンさんは『だからこそ、今、技術リスクの高いサイエンスに投資するべきだ』と」

石倉さんは、このとき、チェンさんが、スタンフォードのミッション(世の中を変え、組織を変え、世界を変えること)をそのまま体現していることに気づいたのだという。

次ページ1度目がダメなら、2度目はない
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • ドラの視点
  • ネットで故人の声を聴け
  • 今見るべきネット配信番組
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
脱・ストレス 不安加速社会<br>への4つの処方箋

コロナ禍で、人と会ったり飲み会をしたりといった従来のストレス解消法がしづらくなっています。そんな今だからこそ、「脳」「睡眠」「運動」「食事」の専門家が教えるコンディショニング術でストレスフリーな状態を目指しましょう。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT