堺屋太一「人が集まるイベントの創り方」

『人を呼ぶ法則』を書いた、堺屋太一氏に聞く

「人を呼ぶ」ためには、プロデュースの10段階法が成功のポイントであり、観光地にはアトラクティブズが欠かせない、という。

──今また新たな、人を呼ぶイベントが進行中です。

2015年夏に、大阪市の道頓堀川に世界最長の遊泳用プールを浮かべるというか沈めるというか。長大な箱の中に水を入れる「道頓堀プール化プロジェクト」を手掛けている。幅が12~13メートル、ターンなしで1000メートル泳げ、オリンピック委員会でも注目しているオープンウォーターという水泳競技が行える。毎年夏の9週間、なかなかにぎやかな場所になって、東京スカイツリーを上回る大名所になるだろう。

──日本万国博覧会、沖縄国際海洋博覧会から上海万国博覧会まで大小さまざまなイベントを仕掛け、成功させてきました。

私の人生は大回りで、自分で仕事を作り、実に多様な生き方をしてきた。大学を卒業して通商産業省に入って対外経済の専門家になったのが始まり。28歳のときに万国博覧会を提唱して、意外と早く8年で実現した。イベントには「非日常性」「その場所にしかない魅力」「聖なる一回性」が必要だ。その後、復帰直後の沖縄で観光開発を手掛け、そこで、「戦後最大のツーリズムプロデューサー」といわれたアラン・フォーバスという人物に出会った。彼のアトラクティブズ論にはまさに魅いられた。

──アトラクティブズ?

観光地の魅力ポイントのこと。まず、ヒストリー。歴史で有名な所に人は来る。その次はフィクション。物語や歌に人は引き付けられる。それからリズム&テイスト。音楽に特徴があり飯がうまい所。四つ目はガール&ギャンブル。おねえさんがきれいでスリルのある所。五つ目にはサイトシーン。景色がよくて気候がいい。そして六つ目にショッピング。品ぞろえがよくて値段の安い所だ。フォーバスは、この六つのアトラクティブズのうち三つを創れという。六つすべてを集めたら失敗する。個性がなくなるからだ。

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