キティちゃんの名参謀は、異端のエリート 新世代リーダー 鳩山玲人 サンリオ取締役
今、海外で最も成功している日本のエンタメ企業はどこか?
その筆頭候補に挙がるのは、サンリオだろう。
同社が手掛けるキティちゃん(ハローキティ)は、今や世界の人気者だ。そのネットワークは109カ国に広がり、毎年5万種類以上のグッズが売れている。キティちゃんブームにのって、サンリオの業績も右肩上がり。2012年3月期には、過去最高となる189億円の営業利益をたたき出した。
しかし、つい数年前まで、サンリオは青息吐息の状態だった。収益が悪化し一時は最終赤字に転落、借金も膨らんでいた。そこからなぜ一気に挽回することができたのか。
その謎を解くキーマンが、同社で取締役を務める鳩山玲人だ。
08年、鳩山はわずか35歳で同社の米国法人COO(最高執行責任者)に就任すると、矢継ぎ早に改革を断行し、海外事業を一気に軌道に乗せた。現在は、海外部門に加えて、国内の改革も担当し、数百名の人間を束ねている。名実ともに、サンリオのエースである。
白いワイシャツにスーツ姿の社員が目に付くサンリオ本社のオフィスで、ジーパンにTシャツという鳩山のスタイルは異彩を放っている。その出で立ちと同様、彼のこれまでの人生もユニークである。