週刊文春編集長が明かすスクープ連発の裏側 「スクープは狙わなければ取れない」

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新谷:そうした状況の中、私は4年前に週刊文春の編集長になりましたが、就任の時から、「どんどんスクープ取ってこい!」「スクープとスキャンダルで売るんだ」いう方針を貫いています。

木本:なんか、3カ月ほど休養したと聞いていますけど。噂というか、僕らに聞こえてきたのは、たまっていたエネルギーが思い切り出ているのではないかと。休んでいる間にネタをたくさん仕込んでいたんじゃないかと。

新谷:ネタをためていたことは誤解ですが、エネルギーはたまっていて、今年の1月3日が復帰スタートだったのですが、デスクや現場の記者と会って嬉しかったし、スタッフにも「さあやるぞ!」という空気を感じました。また、みんなと一緒に毎週フルスウィングできるなと喜んでいたところに、次から次へと絶好球が来て、がむしゃらに振りまくったら、芯食ってフェンス超えたなあという感じです。

上ではなく現場を見て仕事をすることが大事

新谷 学(しんたに まなぶ)/1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、文藝春秋に入社。「スポーツ・グラフィック・ナンバー」「マルコポーロ」「文藝春秋」編集部やノンフィクション局第一部長を経て、2012年4月「週刊文春」編集長に就任。「メリー喜多川独占インタビュー」「ベッキーと川谷絵音の不倫」「甘利大臣金銭授受疑惑」「育休議員、宮崎謙介のゲス不倫」「舛添都知事の公用車での別荘通い」など特大スクープを連発している

木本:そうですよね。どこの編集部も頑張っているはずですが、でもその温度や熱を週刊文春に特に強く感じるわけですよ、その差はなんでしょう。編集長の熱意が相当に左右するということでしょうか。

新谷:自分で言うのもなんですが、それはあると思います。編集長がどこを見て仕事をしているかは大事ですね。自分が偉くなりたい、局長になりたい、社長になりたいと、上を見ながら仕事するのではなく、軸足は現場に置かないと。骨は拾うから全力で走れとね。上の顔色見て、最後は現場のせいにして、「事務方が勝手に」と言う舛添都知事みたいなタイプはダメです。

木本:こけた時は自分のせいだと言える存在であるべきなんですね。

新谷:あまり偉そうなことは言いたくないのですが、編集長が最後は守ってくれると思わないと、いつ後ろから撃たれるかわからなかったら、現場は思い切り前向いて走れない。その信頼関係を築くことが大切です。それは雑誌作りに限らず、あらゆる仕事、あらゆる組織に共通すると思いますが。

木本:われわれタレントの間で噂話のレベルですが、「記事をキープしておいて、あるタイミングで出す」ことがあると聞くのですが、それはタレントとしては怖いなあと。そのへんどうなんでしょうか? 答えにくいですか。

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