体験された内容と実際とが異なることを総称して「錯覚」という。このうち視覚に関する錯覚は「錯視」、事柄についての認識が客観的事実と異なることを「錯誤」と呼ぶ。著者によれば、私たちが知覚を通して体験している内容は、観察されている対象の物理的特性とはさまざまな点で異なっているらしい。一方でその異なり方には何らかの規則性があったり、合理性に基づいていたりするのだとか。
人はどのように錯覚するのか。地平線の月が大きく見えたり、高速で回転する車輪の回転方向が実際とは逆に見えたりするのはなぜか。そもそも人は「正しく」見ることができるのか。錯覚に潜むリスクにも言及しながら、知覚の謎に迫る。
集英社新書 777円
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