米国と中国に単独進出、森精機の真意 森雅彦社長に聞く

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――両社のグローバルネットワークはさらに広がっていくのでしょうか。インドとブラジルに月産能力100台程度と米国工場と同規模の工場を設けられれば、グローバルな生産体制としてはちょうどいいと思います。

――その場合、森精機かギルデマイスターのどちらが進出?

為替や輸出許可の状況を勘案しながら考えて決めたい。工場を建てた後に通貨が下がって減損処理をするということは避けたいですね。特にブラジルレアルは通貨の波が大きい。インドは核保有国なので輸出許可はなかなか難しいです。条約、日本の外為法、ドイツの法律などを含めて考えていかなければいけません。

――もともとディキシー・マシーンズを買収する前は国内のみでの生産でした。

会社設立から60数年で、海外で商品が受け入れられるようになってきましたが、海外にシフトしているのは、単に生産拠点を移すのが目的でなく、企業としてこの先も成長していくためです。売上高が2000億~2500億円まで増える分を海外でやっていきたい。あくまでもマザー工場は日本にあるわけですし、20年ごろも7割方は日本で生産します。日本での事業は維持しつつ、増える分は海外でやっていく。

――現地工場は基本的に地産地消を目指すということでしょうか。

そうできれば一番効率は良いですが、5台くらいしか売れない小さなマーケットでもすべて違う機種が求められるということもあるわけですから、全部そこで作るわけにはいきません。そのあたりのバランスを考えた生産計画こそが、これからの利益率だとかパフォーマンスを決める肝になってくるでしょう。アフターサービスも考慮しなければなりません。機械の耐用年数が長くなっているので、一旦関係を持ったら20年は面倒を見なければならないからです。

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