もはや人生につきものの苦労そのものは珍しい話題ではありません。苦労の種類こそ違え、戦友の思い出話か手柄話に近いです。シワの一本一本が勲章だという人もいます。
死ぬほど苦しんだ苦労も、今では皆さん、笑い飛ばす思い出話です。そうです。悲しいとか悔しいという感情も、時の流れと共に薄まったり無くなるものなのです。予期せぬ出来事は次々に起こり、そしてその何倍もの幸福な出来事もいっぱいあるからです。
私の50年ぶりに再会した友人は、私がいる前でその夫に、「あの時の不倫は本当に苦しめてくれたわねぇ」と、冗談交じりに言っていました。夫の反省後、数十年ぶりに初めて口にした皮肉だったそうで、ご夫君は笑いながら、“そんなことあった?”ととぼけていました。とても羨ましい夫婦仲ですよ。
すぐに解決しないことは棚上げして、前進する努力を
吉田様、これを書いている時は連日、熊本大地震のニュースで、菓子パン一個得るのに2時間の行列を並び、大学生の息子を亡くした母親が、自分が代わりたいと慟哭しています。それに比べればあなたの悩みは小さいと申し上げるのではありません。生きるということは、筋書きのない様々な出来事との闘いです。その闘い方・乗り越え方で人生も夫婦の形も決まります。
またあなたは子どもを健全に育てるために、気づかれないよう耐えていきたいとも仰いますが、子どもはあなたの忍耐で気づかぬほど、鈍感ではありません。一事が万事でそのような思い違いが家庭全般を支配するならば、3人3様の不幸が待っているだけです。
提案ですが、最初は逃避行為として無理にでも、あなたご自身の趣味の時間(自分自身で人生を楽しめる時間)を作ってください。世の中には、マンガで救われたという才媛もいます。悩みを忘れられる時間を増やしていき、視野を変え、広め、心を広く持つ努力をしてください。
あなたのやり方次第では、夫への恨みつらみは(覚えていたら)数十年後の笑い話です。今は封印するよう考えを切り替えてください。
育児もこれからますます難しくなります。方々にアンテナを張って情報を集め学び、より優しくてより賢い女性・妻・ママを目指し努力せねばなりません。
あなたが夫にネチネチ言うだけの妻なら、一つ屋根の下で暮らしても家族ではありませんし、子どもも良い子に育ちませんよ。
今は新しい炎が燃え続けるよう出し惜しみせず、どんどん薪をくべましょう!
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