美根:そうです。少なくとも韓国人に対する意識は変わってくる。文化交流は変わってきたように、政治的にも変わるでしょう。日本と韓国は長い歴史がありますが、よかった時もある、お互いに学びあったこともある。
ですが明治以降はまったくわからない国になった。しかも戦後に韓国のほうから出てくるのは植民地時代の搾取や、創氏改名でひどいめに遭わされたということばかり。一方で同じ植民地だった台湾は日本に対して親日的。だから台湾からは日本人にも耳障りの良い言葉が聞こえてきますが、韓国からは逆に嫌な話ばかりが入ってくる。その結果、韓国に対するイメージが悪くなってしまう。
木本:でも、最近の日本人には韓流スター好きな人が多いですよね。中村玉緒さんなんてイ・ビョンホンの話しかしません(笑)。日本の国民的女優のこの声は向こうに届いているんでしょうか。
美根:笛木優子さんは、人気がありますね。
木本:ああ、笛木さん。その意味では芸能同士でもっと交流が深まるといいですね。そこに可能性があるかもしれません。
美根:私は可能性が凄くあると思います。突破していけるのではないですか。
歴代大統領は政権末期に変節してきた
美根:朴大統領は、就任当初は頑なでした。第三国に行って“告げ口外交”をしていると批判されました。欧米諸国の首脳との会談などで「従軍慰安婦問題」について、日本の態度について言及することも多かったのですが、昨年末から変わってきたのは大きな意味があります。朴槿恵大統領の前の李明博(イミョンパク)大統領も、さらに前の盧武鉉(ノムヒョン)大統領も対日態度が変化しましたが、逆の変化でした。彼らは就任当初は日本を大切にしていた。「これからは未来志向で行きましょう」とね。
木本:なるほど。最初は友好的なことを言っていたんですね。
美根:ところが、盧武鉉時代には2005年に戦後60年の節目で竹島問題が起こりました。その直後に3.1節という韓国の重要な独立記念日がありました。この日に毎年大統領は演説を行います。盧武鉉はその演説で「日本に対して賠償を求める」と公言したのです。後半に舵を切って反日的になりました。アメリカ訪問の際には「共同して日本にあたりましょう」と言って、アメリカ側から総スカンをくって、見放されました。
木本:政権運営を失敗したんですよね。そして最後には自殺に追い込まれてしまいました。
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