韓国大慌て、「まさかTPPが合意するとは!」 露骨な中国傾斜のツケ、貿易立国の危機感
環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、参加を見送ってきた韓国が今後の成り行きを不安げに見守っている。
韓国は2004年に初めてチリとの自由貿易協定(FTA)を発効させて以来、これまでASEAN(東南アジア諸国連合)、EU(欧州連合)など、貿易でつながりの深い国や地域と相次いでFTAを結んできた。
時代遅れのFTA政策
中でも2012年に米国との間で発効したFTAは、2代前の盧武鉉(ノムヒョン)政権時代の2007年に締結。農業や医療保健、知的財産といった分野で、韓国内からの強い反発をはねのけ、強力に推進した実績を持つ。
さらに今年は中国との間でも、FTA交渉が妥結。これで韓国の貿易額の8割を超える部分が自由貿易となった。そのため「FTA強国」と自称して、TPP交渉を冷ややかに見ていた。
ところが、TPP妥結が視野に入った9月上旬ごろから、「TPPに参加すべき」との声が政府内からも出始めた。FTA政策に詳しい亜細亜大学の奥田聡教授は韓国の変節について「新たに生まれる貿易ルールから外されてしまったことがようやくわかったのだろう」と指摘する。
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