銀座に来る中国人は、もう富裕層だけじゃない 旅行客の"爆買い"現場を直撃してみた
中国人による“爆買い”の出発点は、銀座8丁目の玩具店・博品館近辺だ。土日の昼間は、首都高速道路下のこのあたりが歩行者天国の起点となっている。中国人を乗せたバスは高速道路下の中央通りの両側に停車し、観光客をおろしている。
対応が追いつかず、試着をせずに買った……
博品館前の路上で、男の子2人を連れた30代の夫婦に聞いてみた。
「福建省から関西国際空港経由で来ました。職業は医師です」と女性は話す。正午過ぎからずっと買い物をしているという。一緒に来た夫は医薬品の販売会社を経営している。
驚いたことに、子どものおもちゃだけで1万元(約20万円、以下8月上旬の1元=20円で計算)も買ったという。ほかに子ども用のサプリメントやパナソニック製の4500元(約9万円)の炊飯器……。「サプリメントだけで6000元(12万円)も費やした」(女性)という。
共働きなので、ふだんはもっぱらインターネット通販で買い物を済ませているとのこと。「食料品や日用品以外は店では買わない」(女性)。日本での買い物体験について聞いてみると、「商品が多すぎてよくわからないまま買っている」(女性)。「百貨店では試着もできないまま、シャツを買った。サイズが合うのか不安です」という。各店舗とも中国人の店員を増やすなどの対応をしているが、急増する中国人観光客に対応しきれないようだ。
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