コーセー、爆買いを「おまけ扱い」する理由

第1四半期の営業利益は3倍増

開店前の銀座三越。7月の免税品売り上げは前年同期比460%増。全体の売り上げに占める割合は3割に迫る。

8月上旬、開店時間30分前の10時頃、銀座三越の入り口前には黒山の人だかりができていた。小さな文字でびっしりと書かれた買い物リストをチェックする人や、大きなキャリーケースを持つ人もいる。多くが外国人観光客とみられ、混雑の中では中国語が飛び交う。

入口の扉が開き、客が目当ての店に向かう中、地下1階の化粧品フロアでひときわにぎわうのが「アルビオン」の売場。「お待ちのお客様には地図の場所で番号札をお配りしております」と、日本語、英語、中国語で書かれた案内もあり、訪れた人たちは、中国語を話す美容部員のカウンセリングを聞き入り、1本1万円弱の高級化粧品を複数購入していた。

化粧品売場でナンバーワン

この売場は、銀座三越の化粧品コーナーで訪日観光客向けの売上げがもっとも多いだけでなく、専門店や百貨店内に展開するアルビオンの店の中でもトップ。売れ筋の「スキンコンディショナー」は40年を超すロングセラー商品で、最近、中国の有名女優がブログで紹介し、人気に火がついた。

実はこのブランド、化粧品大手コーセーの子会社が展開する看板商品だ。同社はアルビオンのほかにも「アナスイ」など複数のブランドを傘下に持ち、通年でコーセーグループの約4分の1にあたる約500億円もの売り上げを稼ぎ出している。

看板ブランドのほか、訪日観光客から高い人気を誇るスキンケアブランド「雪肌精」も売り上げが2ケタ増と絶好調。コーセーが7月31日に発表した第1四半期(4月~6月)決算は、売上高が約3割増の564億円、営業利益は約3倍の85億円となった。前年同期は消費増税後の反動減があり、伸び率が高く見える側面もある。ただ、当初75億円としていた中間期の営業利益見通しを、出だしの3カ月で10億円も超過しており、予想以上に好調なことは間違いない。

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