「iPhone至上主義」は、すでに過去のものだ 「モンスト」の世界戦略は何が新しいのか

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Google Playストアはグローバル市場だ。基本的には同じアプリを世界中の人々からダウンロードしてもらえるように設定できる。しかし、それだけでは世界で受け入れられるアプリにはならないという。

「開発者がグローバルで成功することができるよう、われわれはマウンテンビューから支援しており、日本の開発者の支援も行っています。ミクシィはすでに大きなインパクトを与えていますし、ゲーム以外ではSmart EducationやSmart Newsなどの教育やニュースアプリも人気があります」(コチカー氏)。

モンストは国によってデザインを変更

『モンスト』は国によってストアページのデザインを変えている。左が日本向け、右が米国向け

たとえば、ミクシィの『モンスターストライク(モンスト)』は、Google Playの国ごとのストアデザイン編集機能を使い、同じアプリをかなり異なるデザインで紹介している。日本向けのストアでは、バナーにはたくさんのキャラクターが散りばめられた、「盛りだくさんで充実している」イメージを与えている。しかし米国向けのストアでは、役者がCGで作られたモンストの世界を体験している、映画の予告編のようなムービーが採用されていた。翻訳するだけでなく、より効果的なストアページのデザインに取り組むことができる点は、Google Playストアのグローバル性を象徴している事例だ。

コチカー氏は、グローバルで受け入れられるよいアプリを作るためのコツと、Google Playストアのツールの活用についても紹介してくれた。

「よいアプリを作るためのステップは、4つあると考えています。ひとつ目は、マテリアルデザイン(統一感のある使いやすいデザイン)を用いることです。美しいデザインのアプリは、エンゲージメント(愛着)を作り出すというデータがあります。どのような動作をするのかを明らかにし、適切な色を活用することが重要です。

2つ目は、どのようなフィードバックを得るか。Google Playストアでは、手軽にベータテストコミュニティを作ることができ、公開せずにテストが可能です。少しずつアプリを公開しながら新しい機能の動作を試すことができます。現在、ベータテスト中ですが、クラウドテストラボでは、存在するあらゆるAndroidデバイスでの動作をテスト可能です。

3つ目は、A/Bテストです。自国内で、アプリがよりダウンロードされるよう、ストアのデザインや言葉を変えて見せたり、ローカライズやカルチャライズ(文化に合わせて改変すること)を試すことができます。

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