コロムビアミュージックエンタテインメント取締役名誉相談役・廣瀬禎彦(Part2)--セガに行ったのはアスキーへの100億円の増資のタイミングです

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 最初は私も西さんも、週に1、2回特別顧問として行けばいいと思っていたのですが、いつの間にかずっぽりハマりまして(笑)。

--セガでは中山隼雄さんがオーナーだったときに一時資金ショートがあり、大川さんが出資していましたね。廣瀬さんは、西さん、大川さん、中山さんという非常に個性の強い経営者の下で仕事をしていらっしゃったことになります。3人の印象についてそれぞれお聞かせください。

西さんは、大きな赤ちゃん(笑)。周りを気にしない純粋な人です。金銭感覚はともかくとして、優れた学者肌の人でした。

大川さんはたいへん苦労されている難波の商売人です。ジュース1本の値段にこだわるけど、大金をポンと出したりもする金銭感覚の持ち主。100円に対するこだわりと数千万円に対するこだわりが同じなんですね。某大学に5年間、毎年6億円を寄付することになったとき、まとめて寄付するからまけろと言って何億かまけてもらったりしていました(笑)。

中山さんは、経営者としてはギャンブラーでしたが、エンタメビジネスの何たるかをいちばんわかっている人です。

たとえば、『アイデアのつくり方』(ジェームス・W・ヤング)という私の愛読書があるのですが、アイデアは既存の要素の組み合わせであるということが書かれているんですね。たとえば、映画やミュージカルでヒットした「ウエスト・サイド・ストーリー」も、「ロミオとジュリエット」がベースになっているじゃないですか。アイデアやヒット作は、決してゼロから生まれるものではないんですよ。

中山さんは、まさにこの考え方を実践している人でした。ゲーム設計やストーリーのコピーをいとわない、ダイナミックさがありました。

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