世のため、人のためにならない会社は消える。それが経営の本質です--森正文・一休社長(第6回・最終回)

世のため、人のためにならない会社は消える。それが経営の本質です--森正文・一休社長(第6回・最終回)

--中国への進出計画を撤回されました。

早く損切りしないと手に負えなくなると思ったからです。正直なところ、森トラストさんと一緒なら安心だという楽観論で中国進出を決めてしまいました。今から進出しようとしているときに撤退ですから、森トラストさんには怒られましたよ。

でも、無理です。遅いくらいでした。今までも下見で中国には何度も行っていたのですが、本格的な準備で3カ月間中国にいて、国民性の違いを目の当たりにしました。日本人は、基本的に予約したホテルや旅館には必ず行きます。
 
 一方、中国人は日本人と違って約束を守るというお国柄ではありません。一休のビジネスモデルは性善説で成り立っているところがあるので、中国で同様のサービスを展開するのは厳しい。

ボートの浸水が始まっていることに気づいたのなら撤退しかありません。撤退するからには早く、というのが歴史上の戦術です。うちは大きい商社などとは違いますので、このまま続けていたら好調な一休本体にも影響しかねないと思いました。
 
 おカネだけでなく人材や社内のムードなどいろいろな意味でインパクトが出てしまうでしょう。幸い50億円のキャッシュがありますし、損失額の1億2000万円は勉強代です。

--経営の本質とは何でしょうか。

最近よくわかってきたのですが、世のため人のためでない会社は消えるということ。それが本質です。

--その本質は、ソーシャルゲームのコンプリートガチャ問題にも表れているような気がします。ゲームは娯楽ですからストレス発散になるという恩恵はありますが、コンプガチャの仕組みははたして世のため人のためといえるかどうか。極めてグレーですよね。

釣りゲームがなぜ300億円も稼げるのかとうらやましく思っていましたけどね。ラブホテルやパチンコ、競馬などもそうですが、ファジーやグレーなものほど利益を上げたりします。

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