ホテルの窓の明かりを見て、ホテルの空き部屋は究極の在庫だと気づいたんです--森正文・一休社長(第3回)

ホテルの窓の明かりを見て、ホテルの空き部屋は究極の在庫だと気づいたんです--森正文・一休社長(第3回)

--高級ホテルや旅館に特化したきっかけは何だったのでしょう。

皆さんも、ぶらぶら飲んだ帰りにでもタクシーの中からホテルの窓を見てみてください。部屋に電気がどれくらいついているかで稼働率がわかります。僕はあるときその窓の明かりがまばらなのを見て、「ホテルの空き部屋は究極の在庫だ」と思ったんです。

それまでずっと生保会社にいたのでそれに気づいたときは目からうろこでした。この空き部屋をオークションに出品しようと思い、早速翌日営業に行きました。

--フットワークが軽いんですね。1件目はどこへ営業に行かれたんですか。

新宿のセンチュリーハイアット東京(現ハイアットリージェンシー東京)です。ホテルはお客様あってのビジネスですから、飛び込みでも意外とホテルの責任者が直接会ってくれるんですよね。

会社をつくって半年が経ち、にっちもさっちもいかなくなっていた頃の僕にとっては、1500円のコーヒーを飲ませていただきながら話を聞いてもらえるなんて、大変ありがたかったです。しかも、わずか2日間通っただけでOKを出してくれました。

それまで、オークションサイトの出品物を確保するためにいろいろな営業をしていたときは、本当に苦労しました。当たり前ですが、ベンチャー企業なんて倒産スレスレの零細企業ですから、いい取引先を見つけるのは至難の業。日本生命にいたときは大手企業と取引がありましたが、結局大企業でなければ大企業に近づけないということが起業してよくわかりました。
 
 誰も信用してくれない、取引をしてくれないという状況の中、会社はブランドだとつくづく思いましたね。ブランドは時間をかけて信頼を築いていかないとダメなんです。そんなことを1人で考え打ちのめされているときに、「ブランドが命」という高級ホテルがうちと取引をしてもいいと言ってくれた。本当にありがたかったです。

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