C型肝炎を患い、4年間闘病。これが起業のきっかけです--森正文・一休社長(第2回)

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C型肝炎を患い、4年間闘病。これが起業のきっかけです--森正文・一休社長(第2回)

--森さんは1986年に上智大学を卒業し、日本生命保険(日生)に入社しました。日生出身の起業家といえば、以前この連載にもご登場いただいたライフネット生命の出口治明社長がいます。ですが、保険会社から起業家になる方ってあまり聞きませんよね。

日生で出口さんが課長のとき、僕も同じ事務所にいました。家業を継いだ人は別にして、保険会社出身で起業したのは僕と出口さんだけかもしれません。楽天の三木谷浩史社長も銀行出身ですが、そもそも金融に行く人間は保守的です。

怒られちゃいますが、金融会社はミスをしない人間や官僚タイプが生き残ります。やんちゃ坊主系は(金融機関に)行かないですし、そもそも会社も採用しない。僕なんか完全に採用ミスですよ(笑)。

もともと僕も総合商社への就職を考えていました。ただ、商社は入社したときから担当分野が一生決まってしまうと聞いて嫌だなと思ったんです。当時、生保の人気がちょうど出始めたときで、浪人している間に日生に入った友人から「こんなに給料が高くてラクな会社はない」と聞いて決めてしまいました(笑)。

--そんな生保に入られてなぜ起業されたのか。きっかけは何だったんですか。

日生では投資の仕事をしていたのですが、30歳のときにC型肝炎を患ったことが起業の大きなきっかけとなりました。1カ月入院して4年間通院しました。通院するようになってから久しぶりに同室だった人を訪ねと亡くなっていたりする。僕が大学生のとき、父も52歳で亡くなっています。あらためて「人生は有限だ」としみじみ思いました。

治らなかったら日生にいようと思っていたのですが、幸い病気が治ったのでやりたいことをやろうと98年に日生を退社し、会社を設立したんです。36歳のときです。

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