高級ホテル、お客様、一休の三方よしのビジネスモデル--森正文・一休社長(第1回)

高級ホテル、お客様、一休の三方よしのビジネスモデル--森正文・一休社長(第1回)

--高級ホテル・高級旅館に特化した宿泊予約サイト「一休.com」をはじめとするネットサービスが好調です。2011年度は売上高36億7600万円、営業利益10億2400万円、純利益4億8400万円を上げました。強みはどんなところにあるのでしょうか。

おかげさまで00年5月からスタートし、01年2月に単月黒字になってから1回も赤字になったことはありません。とはいえ、100億円を超える利益をたたき出すネット企業とは違って当社は爪に火を灯すようなビジネスモデルです。

たとえばホテルから4万円の部屋を2万円で出していただける場合、当社は10%の2000円をホテルからいただきます。でも、400円は宿泊されたお客様にポイントバックするので実際は8%、1600円が収入です。この手数料の積み上げで人件費や家賃、広告費を賄うのですが、当社の強みはまず在庫を持たないところにあります。

部屋が空くとホテルがシステム上で入力するので、商品はホテルから24時間随時出てくるんです。「一休.com」はオークション会場のようになっているわけです。

会社の規模が小さいという点もメリットです。112名(12年3月末現在)の従業員のうち正社員が65人くらい。全員ワンフロアに集まっていますので社内は5分もあれば見て回れます。
 
 創業当時から少ない人数で頑張ってきたというのもありますが、取引先に新規はほとんどなくメンテが中心なので営業担当者も少ないです。ホテルと旅館を合わせた2115施設の取引先を、営業員6人で担当しています。
 
 しかも高級ホテルは倒産のリスクも低い。仮にホテルが倒産しても、たとえばビールですと原材料費と商品代のダブルでかぶりますが、当社は人件費や家賃、広告費といったどこの会社にもある費用が仕入れコストみたいなものですから、ダメージが少ないんです。

--なぜ、高級ホテルが取引をしてくれるのでしょうか。

高級ホテルが取引をしてくれるのにも理由があります。ホテルは基本的に、平日は海外出張でやってくるビジネスマンの連泊で埋めたい。そして週末は婚礼や学会、個人の日本人客、あるいは地域によっては台湾からの外国人客で埋めたいと思っています。

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