就活生は、「みん就」の正しい読み方を学ぼう 先輩・仲間の「善意」を受け取り、しっかり返せ

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「楽天 みんなの就職活動日記」の事業責任者、今里慎作さん

常見:実は、採用担当者時代に新卒採用を担当していた頃は私も見ていました。「今日のセミナーは、学生さんたちからどう思われたのかな」とか。そういえば、面接でちょっと突っ込んだら「圧迫面接された」と書かれたこともあったような(笑)。

今里:「みん就」の書き込みが面白いのは、匿名の世界だし特に変な制約がかかっていないからなのか、とにかく本音に近しい会話が多いこと、そしてなんとなくの相互扶助の感覚で盛り上がる場であることですよね。内定をもらった就活生が、「志望動機はこんなふうに書いて通ったよ」とか、内定獲得するまでにこんな活動をしたよという情報を後輩の就活生のために残してくれるんです。

ハウツーやNG内容は、学生にとって切実

常見:こういう口コミサイトって、「カリスマ書き込みスト」みたいな人がやっぱり、いますよね。一方、今日のセミナーはスーツと私服、どっちが割合高かったとか、そんなレベルの書き込みもありますが(笑)。

今里:いやいや、常見さん、どんな服装が許されるかって、それって学生さんには切実じゃないですか。就活開始の頃に学生がよく見ている「みん就」のコンテンツって、ハウツーものやNGの線引きを確認できる内容のものだったりするんです。面接マナー記事などですね。PVも多いし、滞在時間もそこそこ長い。「みん就」の編集記事としても注力して制作しています。

それでもやっぱり最もよく見られているのは、学生が書き込んでいる掲示板ですね。セミナー参加のお礼メールや面接結果の連絡メールがいつ来るのか?気になって心配で見ているわけです。面接を通過する人にはいつ連絡が来たか?不合格のお祈りメールってどんな文面か?そういう不安な気持ちを、掲示板の見えない仲間と励まし合って情報をやりとりしているサイトなんです。あくまで就活生同士のリアルな情報交換の場として成立していて、企業からの一方的な情報発信の場ではないんですよね。

常見:大手ナビサイトとは違うと。

今里:そうですね。そもそもナビじゃないです。企業発信のオフィシャルな情報取得やエントリーのツールとしてマイナビやリクナビを使っていても、実際に選考が始まってリアルな状況を知りたくなると「みん就」の口コミを見て情報を得る。その意味ではナビサイトとは競争する存在ではなくて、むしろ補完的に就活シーンを支援しているともいえます。

常見:ナビサイトって、学生発信の情報の口コミはほとんどないですもんね。企業から一方的ですよね。

今里:あるにしても、編集されているコンテンツですよね。転職サイトだとそういうサイトもありますけどね。

常見:私が人事をしている時、学生たちから聞いたのが、昨年度の書き込みを参考にしているというワザなんです。

今里:そうですね。情報鮮度に関して言うと、就活生にとっては「今年の動向」という新しい情報、つまりフローコンテンツがいちばん重要ですが、同時に過去のストックコンテンツも大いに気になるし参考になります。

特にここ数年は、就職倫理憲章のルール変更が頻繁にあったので、今年の情報だけでは十分に参考にはならないんです。先輩たちの就活がどうだったかも参考にするし、今年はいつ動き出したのかってところなども気になる。

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