最近、欧米では「従業員満足度」のかわりに、この「エンプロイーエンゲージメント」を重要な経営指標として掲げる企業が増えている。この指標のグローバル規模の調査も数多くあり、その中の一つが、世界的な調査会社、ギャラップ社の行ったものだ。2011-2012年にかけて142か国、20万人以上を対象に行った調査(表1)で、日本で「engageしている」と答えた人の割合は先進国中、最も低い7%。これは米国(30%)と比べても格段に低かった。
国名 | Engaged (%) | Not engaged (%) | Actively disengaged (%) |
オーストラリア | 24 | 60 | 16 |
ブラジル | 27 | 62 | 12 |
中国 | 6 | 68 | 26 |
フランス | 9 | 65 | 26 |
ドイツ | 15 | 61 | 24 |
日本 | 7 | 69 | 24 |
米国 | 30 | 52 | 18 |
イギリス | 17 | 57 | 26 |
日本のサラリーマンの3分の1が反乱分子
また、別の人材コンサル会社Aon Hewittが行った調査では、アジア・パシフィック地域の中で、日本の「強くエンゲージしている」と答えた人の割合は9%と、世界の中で最低であっただけではなく、actively disengaged、つまり「会社に反感をもっている」「コミットしていない」と答えた人が33%と他国よりはるかに多かった。実に、日本のサラリーマンの3分の1が「反乱分子」という異常事態。9%が必死に船をこぐ中で、33%が転覆させようとしているようなものだ。
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