■4月21日 auの新ブランド「iida」。その先鋭的な狙いとは
企業戦略を読み解くには、経営学のフレームワークやセオリーが有効だ。しかし、それに縛られすぎると本質を見失うことになる。そんな事例が、昨年度携帯契約純増数で2位から4位に転落した、最近のKDDI(au)の展開だといえるだろう。
結果から見ると大敗である。
<2008年度携帯契約純増数>
1位 ソフトバンク 204万6700
2位 NTTドコモ 121万3000
3位 イーモバイル 99万8700
4位 KDDI 50万3700
端末価格を積極的に0円にし、iPhoneすら無料にしたソフトバンク。ネットブックをタダ同然でセット売りしたイーモバイル。ドコモは多種多様な端末で大攻勢をかけた。2008年度の携帯電話各社の展開において、auの出遅れ感は否めない。
そんなauは二つの戦略で反転攻勢をかけようとしている。
「サプライズな日々を」と、ジャニーズの人気グループ「嵐」を前面に押し出して訴求する春のニューモデル群。音楽特化モデル、3D付きケータイ、タッチパネル対応モデル、世界で使えるグローバルパスポート機能搭載モデル、フルチェンケータイと、各機能特化モデルが盛りだくさんだ。
一方で、機能特化とは戦略的に論理不整合を起こしているともいえる展開も見せている。よりデザインに注力した新ブランド「iida(イーダ)」の立ち上げだ。ITmediaに掲載された記事『「機能競争は終わった」と小野寺社長 新ブランド「iida」で「次の競争」へ』を見てみよう。
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