嫁と姑の確執勃発!夫はどちらに付くべきか 嫁の不満を受け止めつつ教え諭すべし

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稲田様、ご夫人は実母と断絶したまま、永久の別れをした人ですね。失礼な言い方ですが他者には計り知れない事情があったにせよ、これは尋常ではありません。また「あなたが反故にした」内容を姑に言うのも筋違いです。そもそも母親と夫人の「会談」は、夫人から持ち掛けたものですから、その場で3時間ずっと母親から「別れるなら早く別れよ」と言われ続けたとは想像しにくいです。

むしろ、結婚当初からあなたから約束を反故にされたという、夫人の売り言葉にお母様の買い言葉だった可能性もあります(それでも口にしてはいけない言葉ですが)。

どのみち「言った言わない事件」は、いつも決着がつきません。ともかくお母様には、夫婦のことには、正しいことでも一切口出し無用と言い渡すべきです。それで傷つく母親なら、前述の合田さんのようなフォローもお忘れなく。

嫁の不満を受け止めつつ、教え諭すべし

そして夫人にはとりあえず、まずあなたは夫人の味方であること。どんな不満でも母親にぶつけず、まず自分にぶつけること。これは夫人が間違っていると思えることでも、必ずいったんは受け止めること約束します。母親への注意は自分が責任を持ち、二人のことは二人で解決していこうと誠実に約束することです。

ただし、夫人の味方につくだけではいけません。その代わりあなたから夫人への注意や要望にも、聞く耳を持ってほしいと釘をさすべきです。言うが易しで、これで夫人が従ってくれるなら世話はありませんし、ここがいちばん難しいところですが、だからといって何もしなければ、そこで終わります。時間がかかっても不退転の覚悟を持つことが大切です。

どちらが原因でもバカップルにならないためには、「例えこちらの言い分が通じなくとも、それで親との縁は、切ろうとして切れるものではないこと」、「嫌いだから、話が合わないからという理由で人と絶縁していては、社会で生きていけないこと」などを、夫人が冷静なときにはっきり伝えていくべきです。

沢山学んだ人や苦労をした人ほど融通心がある場合が多いです。時間をかけて、さまざまな体験や学びを通して大人の世界では、白黒はっきりさせない解決法が優れている場合も多いことを夫人に知って貰う努力をなさってください。そして心をもっと広く持つよう焦らず誘導することも、今あなたができる努力のひとつです。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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